LINEリサーチが定点で実施しているハロウィン調査。

ハロウィン自体は渋谷の仮装が注目を集めた後のここ2、3年は微妙に縮小傾向にありました。今年はコロナ禍の影響も相まって、さらにこの動きが強まるかと思いきや、一部想定外の動きもありました。

2020年のハロウィン、詳しい結果をみていきましょう。

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◆Topics◆

1.ハロウィンの参加率は昨年よりさらに低下
2.リアルな集まりや仮装などは大きく減少
3.おうちハロウィン率は7割とさらに上昇
4.来年のハロウィン参加意向は増加
5.オンラインイベントなどへの参加は1割と少数だが、参加者の盛り上がりは高い傾向
6.来年のオンラインハロウィンへの参加意向は男性10-20代でやや高い


1.ハロウィンの参加率は昨年よりさらに低下

今年ハロウィンに関連して何かをした人は、37%となり、昨年の43%よりも7ポイント減少しました。
LINEリサーチが2016年から行っているハロウィン調査では、年々参加率が減少傾向でしたが、今年は新型コロナウイルスの影響もあり、さらに減少する結果となりました。

性年代別にみると、男性10-20代、女性10代と40代の減少が目立つものの、元々参加率が高かった女性10代と30代では、今年も約半数の人がハロウィンに関連して何かをしたと回答しています。

01_ハロウィン参加率2018年-2020年




今年の参加率は減少しましたが、「ハロウィンに関連することを何もしなかった」という人たちがどのような理由で参加をしなかったのか、理由をみてみましょう。
昨年と同様に「興味がないから」が最も高いものの昨年よりも割合は下がっています。今回新たに聴取した「密になるのを避けたいから」は不参加の理由の4位となっており、「ハロウィンを楽しむような雰囲気ではないから」「あまり人に会わないほうがいいと思ったから」というコロナ特有の理由も1割前後みられました。

02_ハロウィンに参加しなかった理由2019-2020年




2.リアルな集まりや仮装などは大きく減少

では、次に今年ハロウィンに参加した人の傾向を見てみましょう。
今年最も多かったのは、「ハロウィン仕様の食べ物を買った」で約4割。次いで、「かぼちゃやステッカー、ガーランド 、オブジェなどで飾りつけをした」が約2割。グラフにはありませんが、こちらは子どものいる女性で高い結果でした。最近は100円ショップなどにもかわいらしいグッズが多くて、選ぶのも楽しそうですね。「ハロウィンに関連する写真や発言をSNSでアップした」も約2割。特に10-20代の女性で高い結果でした。

今年新たに聞いてみた、『オンライン上の集まりやイベント』については、「家族や友だち、ご近所などで、オンライン上で集まったりパーティーをしたりした」は6%という結果に。リアルな集まりである「ハロウィンパーティーや食事会をした」の11%には及びませんが、今後の新しい楽しみ方になるかもしれません。「オンラインでのイベントや音楽ライブに参加したり、バーチャル空間に行ったりした」は5%にとどまりました。

その他、昨年との比較では、『食べ物』に関することは、「ハロウィン仕様の食べ物を買った」では昨年よりも若干減少していますが、一方、「ハロウィンパーティー・食事会用の食べ物を自分で作った」はわずかに上昇。中でも女性30代で昨年より上昇していました。

『飾り付け・仮装』に関することは、全体的に大きく減少しています。
ハロウィンにちなんで仮装を楽しむという機会が今年は少なかったようです。

『リアルな集まりや外出』に関することも全体的に減少。パレードの中止や大勢で集まることを自粛している様子がうかがえる結果となっています。ただし、「家族や友達、ご近所などでハロウィンの名目で集まった」は、昨年と同割合となり、出かけることは控えたけれど、自宅や友達の家などでハロウィンを楽しんだ人たちは一定数いるようです。

03_ハロウィンに関連してやったこと2019年2020年


また、2020年度のハロウィン参加者が使った金額平均は3,212円となり、横ばいが続いた去年や一昨年から、1,400円程度の下落と、大幅な減少がみられました。
飾り付けや仮装、リアルな集まり、飲食店やテーマパークへの訪問などハロウィンに関連するイベントの減少が大きく影響していそうですね。

04_使った金額



3.おうちハロウィン率は7割とさらに上昇

リアルな集まりや外出が昨年と比べて大きく減少しましたが、自宅や友だちの家などでハロウィンを楽しむ”おうちハロウィン”の傾向はどうでしょう。
ハロウィン参加者のうち、”おうちハロウィン”を楽しんだ人は約7割となり、昨年の6割弱から上昇しています。特に男性は30代、女性は20代での上昇幅が大きくなりました。

05_おうちハロウィン率2019年2020年




4.来年のハロウィン参加意向は増加

ハロウィンへの参加率が減少した2020年でしたが、来年のハロウィンについてはどうでしょう。
「来年のハロウィンに、何か関連することをしたいと思う」と答えた人の割合は、昨年の28%よりも6ポイント上昇し、34%という結果に。2016年の調査開始以降、ハロウィンへの参加意向が上昇したのは今年がはじめてです。

07_来年のハロウィン参加意向2018年2019年2020年




5.オンライン上でのハロウィン参加は1割と少数だが、参加者の盛り上がりは高い傾向

今年は、渋谷区公認の「バーチャル渋谷」など、オンライン(インターネット)で楽しめるバーチャル (仮想) 空間でのイベントが数多く登場しました。
今回の調査では、実際にオンラインの集まりやオンラインイベントなどでハロウィンを楽しんだ人は、ハロウィン参加者のうち1割にとどまりました。
ただし、性年代別でみると、男性10代で高く、3割近い人が参加したという結果になっています。

08_オンラインハロウィン参加者2020年




また、今年のハロウィンでの気持ちの盛り上がりについて聞いたところ、オンラインの集まりやイベントに参加した人については、「昨年と比較して盛り上がった」と答えた人が42%となり、オンラインの集まりやイベントに参加しなかった人の結果である23%を大きく上回りました。オンラインでのハロウィンという新しい参加の形に気持ちが盛り上がったのかもしれませんね。

09_昨年と比較した今年のハロウィンへの気持ち2020年






6.来年のオンラインハロウィンへの参加意向は男性10-20代でやや高い

来年のハロウィンでハロウィンに関連することを「とても/ややしたいと思う」または「どちらともいえない」と回答した人に対して、「来年のハロウィンはオンラインで参加してみたいか」を聞いたところ、「参加してみたい」が16% となりました。10-20代は他の年代と比べて参加意向が高い傾向にあり、特に、男性10-20代は23~25%と2割を超えています

10_来年のオンラインハロウィン参加意向2020年



来年のハロウィンで、オンラインハロウィンに「参加してみたいと思う人」、「参加してみたいと思わない人」の意見をそれぞれ聞いてみました。



「参加してみたいと思う」人の意見
・雰囲気だけでも楽しみたいから(男性/18歳)
・遠く離れた家族や友人と気軽に楽しめるから(男性/29歳)
・子どもが小さいから、出かけずにオンラインでみんなで楽しみたい(女性/33歳)
・外に出なくてもいいから仮装しても恥ずかしくないから(女性/18歳)
・やってみたことがないので興味があるし、密にもならないし、オンラインなら遠くても参加できそう(女性/38歳)
・より多くの人とコミュニケーションを取ることができると思ったから(男性/30歳)



「参加してみたいと思わない」人の意見
・直接みんなに会ってワイワイしたいから(女性/23歳)
・直接子供が楽しんでいる様子を見たいから(女性/49歳)
・オンラインではなく、対面の方が、雰囲気も味わえて楽しいと思うから(女性/21歳)
・一緒に写真とかを撮って楽しみたいのでオンラインだと楽しみが半減する(男性/45歳)
・家族で何かをするのが目的なので、今のところ特にオンラインは必要ではない(男性/39歳)



今年は、例年とは状況も異なり、ハロウィンに参加した人にもそれぞれ感じるところがあったように思います。
来年は、新型コロナウイルスが落ち着き、パレードや仮装などのリアルでのハロウィンイベントもできることを期待しつつ、今年新たに生まれた「オンライン」での楽しみ方も加わって、多くの人がハロウィンを様々な形で楽しめることでしょう。


【調査について】

LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国 13~49歳男女
実施時期:①2018年11月1日~5日 ②2019年11月1日~5日 ③2020年11月1日~5日
有効回収数:①5,250サンプル ②5,239サンプル ③5,249サンプル
※性別年代構成比を市場にあわせてウェイトバック

※表/グラフ中の数字は小数点以下第一位を四捨五入しているため、合計しても100%にならないことがあります。

【調査データの引用・転載について】

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