高校生はどのように勉強し、どのように進路を決めているのでしょうか。今回は、高校生が学校の授業以外にどう勉強をしているかリサーチしました。また、塾・予備校を利用する理由や、進路についてはげまされた言葉やエピソードについても聞いてみました。

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◆Topics◆

1.学校の授業以外では「塾・予備校」での勉強がもっとも高い
2.高校生が「塾・予備校」を利用する理由は?
3.高校生は進路に関する情報をどうやって集めている?
4.高校生が進路を相談する相手は「母親」!JK・DKともにTOP
5.高校生が進路相談の相手に、はげまされた言葉やエピソードを紹介!

1.学校の授業以外では「塾・予備校」での勉強がもっとも高い

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高校生に学校の授業以外の勉強として、取り組んでいるものを聞きました。

調査の結果、「特にやっていない(学校の授業だけ)」と回答した割合がもっとも高く、すべての学年で半数超です。1年生の割合がやや高めで、6割近くとなっています。

学校の授業以外の勉強として取り組んでいるものでは、対面型・オンライン型を含め「塾・予備校」が約3割で、もっとも高い割合でした。3年生では34%と特に高くなりました。1~2年生でも29%が「塾・予備校」と回答しており、1~2年生の頃から通い始め、続けている人も多いのかもしれません。また「塾・予備校」の内訳をみると、全体でオンライン型が5%、対面型が28%と、対面型のほうが高い割合でした。

次に、「オンライン学習アプリ(スタディサプリ、スタディプラスなど)」で勉強している高校生が14%となりました。どの学年でも1割強となり、高校生の一定層で勉強ツールとして活用されているようです。「通信教育(Z会、ベネッセなど)」と「家庭教師」が1割以下で続きます。これらの勉強法は単独で実践するだけでなく、「塾・予備校」と併用しているのかもしれません。
※「塾・予備校」「家庭教師」の項目は、対面型とオンライン型の両方を含んでいます。


2.高校生が「塾・予備校」を利用する理由は?

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学校の授業以外の勉強をする場合、「塾・予備校」を利用する高校生がもっとも多くなりました。
そこで、対面型/オンライン型の両方を含め、塾・予備校を利用する高校生にその理由を聞きました。
すべての学年に共通して、「自宅以外の勉強場所として利用できるから」が1~2位にランクイン。塾・予備校を利用する高校生は、自習室や教室開放を活用しているようです。それ以外にも学校の勉強の補習や受験対策、勉強習慣をつけるためなど、利用する理由は学年ごとに差がみられます。

1年生は「学校の定期試験対策のため」が同率1位で約4割となり、3位以降にも学校の授業の理解や苦手科目の克服のために利用する割合が高い傾向にあります。
2年生では、「苦手科目を克服したいから」が4割強でTOPとなっています。3位以降には塾・予備校の授業のわかりやすさを理由に挙げる人や、受験の情報収集のためという項目もランクイン。
3年生になると、2位に「受験対策が充実しているから」が4割で入り、受験対策や受験のための情報収集、講師や先生への進路相談といった理由の割合が高くなります。受験に向けてより一層、塾・予備校を活用していく様子がうかがえますね。


3.高校生は進路に関する情報をどうやって集めている?

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高校生は自分の進路について、どのように情報収集をしているのでしょうか?

学年別にみると、1年生ではまだ進路について考えていない人も多いのか、「情報収集をしていない」という人の割合が2~3年生と比べて高くなっています。情報源としてもっとも高いのは「学校の先生」。
2~3年生では、「大学 / 専門学校のホームページ」が1位となっています。少しずつ進路先の候補が見えてきて、具体的に情報を得ていこうという姿勢がうかがえます。
2年生では、他の学年に比べて「学校の先生」や「学校に置いてある / 配布される資料」の割合が高くなっています。進路を決めていくうえで、さまざまな方法で情報収集をしているようです。
「大学 / 専門学校の入学案内やパンフレット」は2~3年生で割合が高く上位に。進路先の候補を選定して、資料請求などの行動に起こしていることがわかります。3年生では「大学 / 専門学校のオープンキャンパス」が5位に入ってくるなど、より具体的な情報収集を行っている様子がうかがえます。

2年生から情報収集が本格的になり、3年生になるとより具体的な自分の進路先の情報収集を行う傾向がみえますね。


4.高校生が進路を相談する相手は「母親」!JK・DKともにTOP

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高校生に、将来の進路について話したり相談したりするか、相談する場合は誰に相談しているかを聞きました。

全体では、「母親」と回答した人が6割超で、男女ともに1位という結果に。JKでは7割超の高い割合で、高3JKでは8割弱にも上ります。
全体2位以降は、3~4割台で「友だち」「高校の先生」「父親」「同級生 / クラスメイト」が続きます。「部活 / サークル仲間」は2年生の割合が高くなっていました。現役で活動しており、仲間と過ごす時間が長いことも影響しているのかもしれません。特に高2DKで割合が高く、2割超という結果でした。

男女別にみると、「友だち」「母親」の2つは、JKで高い割合です。DKでは、「母親」「友だち」に次いで「父親」が3番目に高い割合となり、JKと比べても高くなっています。一方で、「相談しない / まだ考えていない」と回答した人は、JKよりDKのほうが高くなっていました。


5.高校生が進路相談の相手に、はげまされた言葉やエピソードを紹介!


高校生が進路を話したり相談したりしたときに、はげまされた言葉やエピソードをご紹介します。
【家族に、はげまされた言葉・エピソード】

・「結果がどうであれ、自分が後悔しないように一生懸命がんばりなさい」って言われた(高3女子)

・お母さんは僕がどんな道を選んでも応援すると言ってくれているから安心して過ごせる(高1男子)

・進路について悩んでいたとき、母がおいしいものを作ってくれた(高2女子)

・大学の学部選択の際に、父が将来のことを見据えて丁寧にアドバイスをくれた(高3男子)

・受験にかかるお金のことを父に相談したら、「気にしなくていいよ」と言われたので、お金のことは気にせず受験勉強に集中できた(高3男子)

・父が「自分が本当にやりたいことを見つけるまで焦らなくていい、いろいろチャレンジしてみたらいいよ」と言ってくれた(高3女子)
【先生や友だちに、はげまされた言葉・エピソード】

・なかなか点数があがらなかったとき、担任の先生に「すぐに結果は出ないから、耐えて耐えて耐えよう」って言われたので、今でも焦らずに頑張れている(高2女子)

・レベルの高い所に挑戦するか悩んでいたら、先生に「何事も挑戦するべきだ」と背中を押してもらえた(高3男子)

・文転して日本史ができるようになるか不安だったとき、「社会は直前まで伸びるから頑張ろう」と応援してくれた(高3女子)

・塾の先生に「好きなことをやりたいけど得意ではない」と伝えたら、「好きな事をやったほうがモチベーションも上がるし、そのほうがよい」と言われ、自信がついた(高1女子)

・自分が試験の前日、自習室で勉強してたらいきなり友だちが隣に座ってきて、何か書き出して「頑張れー!頑張れー!」っていっぱい書かれた応援メッセージをくれた。そのあとうれしくて涙が出てきました(高3女子)

・友人に進路について相談した際、「一緒に目指そう」と言ってくれた(高3男子)

・友だちに相談したら、真剣に聞いてくれて、「その夢いいね。応援してるよ」と言ってもらえた。アドバイスももらえた(高2女子)

相談相手から「応援するよ」「やりたいことをやろう」「がんばろう」などと声をかけられ、背中を押してもらった高校生は多くいるようです。多くのはげましの言葉はとても力になりますね。


今回の調査では、学校の授業以外の勉強として、約3割の高校生が「塾・予備校」を利用していることがわかりました。また、学年が上がるほど具体的に進路の情報収集を行い、親や友だちなど身近な人に相談している高校生も多いようです。周りの人の応援を力に、自分が納得できる進路を実現できるとよいですね。

【調査について】

LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国の高校1年生~3年生の男女
実施時期:2022年1月18日~2022年1月19日
有効回収数:1044サンプル
※表/グラフ中の数字は小数第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならなかったり、同じパーセンテージでも見え方が異なったりする場合があります

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